今日はいよいよ本能寺です…辛いなぁ(涙)。今回の小栗信長は結構好きだから、その最後がアレなんて辛い。でも、光秀も十分気の毒だし、そうせざるを得ない状況での本能寺っぽいしなぁ。…史実として「光秀が信長に謀反した」という事しかわからない以上、ドラマを作る側として最も楽しい部分だろうなとは思います。今回も敦盛やるのかな? 何にせよ、楽しみ。ていうか、早く『信長コンチェルト』読ませておくれよ~!! ずっと待ってるから~!!
山岸凉子トリビュート本が出たそうです
snsで流れてきたので、そのまま密林へ飛びポチしました。今頃いったいどうしたんでしょう…企画の理由はよくわかりませんが、とにかく豪華執筆陣が参加されているとのこと。私の楽しみは山岸先生のロングインタビュー×2です。先生の人となりを実感できる貴重な機会だと思う。
以前からたびたび言っているんだけど、私は山岸涼子先生のファンなんです。特に処天(日出処の天子)は、私の中の漫画の最高傑作です。王子のあのビジュアルも素晴らしいんだけど、何よりあの中身ですよね。聖徳太子(と、今は言わないらしいですね? でも私の中では聖徳太子だよ)って本当にあんな人間だったんじゃないかと思わせられる程に人間味のある人物です。本人は「人間じゃない」と母親に思われているトラウマで屈折しちゃうんですけど。厩戸王子にあんな美しも悲しい人生を送らせた山岸先生の頭の中はいったいどうなっちゃってるんでしょうね…。処天のアイデアの発端となった梅原猛先生の本も結構読みました。梅原日本学と言われる一連の著作は、歴史が物語となって読み直せるのでとても面白かったです。今は割と「とんでも史観」扱いなんだそうですが…私は好きでした。不比等の存在を知ったのも先生の著書からだったし、何より歴史が生き生きしていて素直に面白いなぁと思えたので。日本史の授業はすごくつまらなかったもんな~暗記ばっかりでさ。
山岸先生の中で好きな漫画
まだ語ったことがないのでやってみる。たくさんあるのと、最近の著作(テレプシコーラ以降)はあんまり読めてないので、その前提でお願いします。あと、番号は順位ではなく、思いついた順番です。
①日出処の天子
やはりこれは外せない。BLでもいい。そこに忌避感はない。だって、物語上必然のBLだから(BLのためのBLじゃない)。夜刀の池での別れから美郎女(みのいらつめ)を毛人に会わせるシーン(哀しい)、そしてラストの大海を背景にしたあの有名な「日出処の天子 書を 日没処の天子へいたす…」という書のセリフ…。読んだことがないという人には、本当に一度でいいから読んでもらいたい。王子の一途で哀しい愛に涙すること請け合い。
②汐の声
山岸先生のホラーだと「私の人形は良い人形」が有名だけど、私が一番怖かったのがこの「汐の声」です。何が怖いって、絵も怖いんだけど(床から顔が生えてきたり…)、主人公が無限の闇にとらわれてしまうっぽいラストが最恐です。それもこれも、主体性のない自分のせいなんだけど(これは本人だけの責任ではないが)。なんというか、そういう主人公の特性や境遇と共鳴して増幅していく人ならぬものの気配(いや、意志?)がめちゃ怖いんですよね…。そして取り込まれると出口がないという…絶望です。本当に怖い。私は分かっているのに避けようがないという状況や、終わりがないという事に恐怖を感じるタイプのようで、そういう意味での恐怖をこの話から感じました。怖い話が大丈夫な方は読んでみてください。
③天人唐草
これは父親によるエゴイスティックな価値観の押し付けによりまっとうな自我を育てていくことができなかった女性が、『父親にだけ都合のよい矛盾』を知ってしまったことでそのショックに耐えられず狂気と言う形で自分を守ったお話です。怖いし、悲しい話だ…。山岸先生はこういう女性に容赦ないんですよ…そうなっちゃったのはその子のせいではないんだけどね…。タイトルは『いぬふぐり』と言う野草の別名だそうです。美しいですね(内容との対比が…)。
④妖精王
これは北海道を舞台にした壮大なファンタジーです。ファンタジーはあまり好みじゃないけど、普通に面白かったです。これを読んだ時には「今なら映画になるんじゃないかな…」と思いました。実際、当時オリジナルアニメ(?)があったらしい。東西いろんな神話がこれでもかと出てくるんだけど、私は北海道アイヌの神様たちが良かったかな~(悪者だけど)。カッコいい! 井冰鹿(いひか)とクーフーリン(サブ主人公、どうやらケルト神話の英雄らしい、妖精王では物語のキーを握る重要な人物でかっこいい人です)の関係性とか、爵(ジャック・主人公)とクーフーリンの関係性とか、とにかくBL要素がたくさんあるんだけどまぁそこは気にしません。私はサラマンダーの女の子が好きだったなぁ(健気だった)。この物語は、友への信頼がテーマで、上にあげた作品よりも明るいです。
⑤青青の時代
これは私の好きな古代(卑弥呼とその弟子、壱与)のお話です。古代史がお好きな方は楽しめると思う。私は去年(だったかな?)伊都国や奴国の資料館を回ったりしたので当時の歴史への解像度が深まり、改めて「面白い~」ってなりました。ただ、同じ古代史でも処天とはだいぶ絵の密度が違うので(古代過ぎるから?)、そういう意味ではちょっと物足りないかも。あと、ヒーロー役のシビが今一つ男前でなかったのも萌えが足りなかったかな~(※これは顔の話で、シビの思考や行動は男前以外の何物でもなかったです)。あと、一番の敵だった狗智日子(クチヒコ)がかわいそうだったなぁ。生まれから自分のルーツに確信が持てず、周りもそういう扱いをしていて、結局はそれが理由で死んでいくというね…。
⑤姉妹の確執もの
これはたくさんあって、山岸先生自身の経験から何か思うところがあるのかなと思ってしまう程です。例を挙げると、「常世長鳴鳥」「黒のヘレネー」「時じくの香くの木の実」「木花佐久毘売」等々。どれも姉または妹へのコンプレックスの話です。あと兄弟で同じ構成の話もある。「月読」とか。これは女の生臭さみたいなのもはいってるけど。だいたいが暗い結末に終わるので、後味悪かったりする…自分は姉妹だけどこういう経験はないです。でも、やはり生きてればいろいろあるもので、近しい存在の女だからこそだよね、って言うところに共感はできます。姉妹とは言え、別の人間で、生きてるわけですからね。あとは、似た系統で、今でいう毒親の話もあります。母親によるもの(愛と言う名のコントロール)や、父親によるもの(性的虐待など)、両方ですね。ホント、暗くて重いテーマを扱う漫画が多いです…。
⑥救いのある話
山岸凉子の話には救いがない、と言われていたそうです(インタビューで言ってた)。確かに、人間のほの暗い感情を描かせたらピカイチだと思うし、実際そういう話をたくさん描かれているんだけど、もちろんそうでもないあたたかいお話も描かれてるんですよ。「白眼子」(北海道で実在したっぽい占い師※霊感みたいなものだと思う、とその人に拾われた女の子の話)とか、「雨の訪問者」(独身貴族を謳歌している女性のもとに突然訪れる小さな女の子の不思議な話)とか、「シュリンクス・パーン」(何か元ネタがありそうなファンタジックな話)とか「鬼」(飢饉のために捨てられた子供たちの無念とリンクした現代の大学生たちの物語)とかね。どれも読みごたえがあるし、読み終えた後、ほんわかした気持ちになりますよ。
とりあえず終わる
キリがないのでこれくらいにしておきますが、山岸先生の漫画は外にもたくさんあるので是非たくさんの方に読んでもらいたいなぁと思います。処天なんて、絶対に読み継がれていって欲しい作品だし。繊細な作品だけど、骨太です。ぜひ! 読んで!!
と言うわけで、今日はこの辺で終わります。また原稿の続きやらねば…ここ数日は切羽詰まっているので真面目に作業をしています。昨日も背景を入れました。今日は残りの空白を埋めねば…頑張ります!!
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