映画の感想⑥

先週の金曜日くらいに蝉が鳴き始めたのに気が付きました。今年は急に梅雨明けしていきなりの猛暑なので蝉の孵化にも何らかの影響があるのかもみたいなニュース記事を見ましたが…確かに朝早くから鳴くしやかましいな~とは思うけど、蝉の声が聞こえない夏って何となく不気味な感じもするから「ようやく」って感じです。それに、ウチは鳶の鳴く声もメチャクチャ聞こえるから(特定の個体だと思う、決まった電柱の上で鳴いてる)まぁもう蝉くらい、って感じになってますw

「でっちあげ」を観てきた

ちょっとした用事に出た際に時間があったので観てきました。これくらいしか観てもいいなってやつがなくて。時期的に夏休みの子供向けが増えててね(パウパトロールとかアンパンマンとか)。でも、意外と面白かったです。

一言でいうと「怖い映画」でした

いわゆるモンペに粘着された教師のお話なんだけど、最初はモンペの目的が分からなくて本当に怖かったです。何のためにそんな嘘をついてそんなことをするのか、そんなことをして一体何になるのか、全く理解できない。何より怖いのは、このお話が実話だということ。本当にこんな人間が存在しているということがもう怖くて、ドキドキしながら観ていました。

最初の方はもう見るのが辛い映像の連続なんだけど、主演の綾野剛がまた本当に怖い顔してるんですよ。サイコパスみたいな、人の心を持たないような人の顔と口調。でも、タイトルが出て以降の綾野剛さんは全然違ってて、ちょっと気は弱いけど子供たちや教師と言う仕事を愛しているどこにでもいる普通の人って感じなんだよね。ホントいい人そうなんだもん。表情、口調、姿勢その他諸々全然違ってて、同じ顔だけど違う人だってわかるんだよね。似たようなことを尾野真千子さんにも感じたことがあります。役者さんってすごいなぁって思いました。

話が逸れましたが、話が進むとモンペ役の柴咲コウさんが嘘つきになった経緯(哀しい)や子役の三浦綺羅さん(今風の名前だ…)がなぜ嘘をつくのかの理由(これも辛い)が示されるので物語としては納得感はあるけど、その頃には普段は本当に普通(むしろいい人かもしれない)人達が平然と主人公を切り捨てる様やマスコミをはじめとした世間一般の圧力の恐ろしさっていうのもジワジワ来てて、やっぱり生きてる人間が一番怖いのは間違いないな…ってなります。

とは言え、湯上谷弁護士(小林薫さん)みたいな人が実際にいて主人公が裁判を戦い抜くことを支えてくれたわけで、助けてくれるのもまた人間なんだよね…。それに家族も主人公を見捨てなかったってのがすごくホッとしました。あそこまで世間的に排斥され不当な扱いを受けたのなら、奥さんは子どもさんもいるわけだし全て主人公のせいだって怒って家庭崩壊みたいになることもあるだろうと思うんですよ。そうなっても当人としたら奥さんを責めきれないし。そうならなかったのはきっと主人公のモデルになった人が本当にいい人で良い家庭を築いていたんじゃないかなぁって思いました(もちろん見せてないだけでいろいろあっただろうけど)。息子さんが教師を目指してるってのもうれし泣きポイント(絶対なりたくね~とか言ってたのに)。

教員組織の膿でもあると思う

映画の中で、主人公はやってもいない児童への体罰やいじめをやったと言わされ保護者に向かって謝罪までさせられるんだけど、そのやり取りの中で学校現場の管理者たちが酷く事なかれ主義であることが描かれていました。そこでちゃんと対応できてたら起こらない事件だったはずなので、本当に管理者たちの責任は重大だと思います。教育委員会も然り。「なかったことにする」事に全力を注いでいるとでも言えばいいんでしょうか。立場上見ているものが違うと言えばそれまでだけど、そっちの立場だけが優先されるわけにもいかないでしょう。自分も仕事上似たようなことを感じたことがあるので、本当にそういう悪しき習慣(? 考え方?)はなくなって欲しいなと思った次第です。

少々疑問はある

時代的なものもあると思うんだけど、ああいう事件は刑事として取り扱えなかったのかなって思いました。だって、血を流すほどの怪我をしてPTSDにもなったという実害がある(と言う設定だ)から内容的にはいじめじゃなくて傷害だと思うしそっちの方が適切なんじゃないかなと思う。まぁ、目的が相手からの謝罪と賠償金と社会的な死なら民事でもいいのかなと思うけど…。まぁ、訴えた側的にはいろいろと整合性が取れないわけだから(全部嘘なので怪我の診断書もきっとない)、刑事だと都合悪くて被害届を出すには至らなかったのかもしれないね。法律詳しい方、その辺ご教授くださると嬉しいです。

決戦は金曜日…!

ちょっとした空き時間の映画でしたが、「でっちあげ」面白かったです。良い時間だった。そして今週金曜日は鬼がアレする日です!! 明日は朝から座席の確保で忙しいぞ~仕事だけど(涙)。こっそり頑張ろうと思います。∞城編は全編目が離せない展開かつ涙なくしては見られないので、皆様も観に行かれる際は大きめのハンカチをご用意してくださいね!!

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