映画の感想⑦

一応映画の感想なのでこちらに書いておきます。ネタバレ(※映画のストーリーが原作のどの部分までを含むのか)には配慮していませんので見たくない方はそっと閉じてください。

鬼滅の刃~無限城編第一章 猗窩座再来~を観ました! 

もうね…月並みな言葉しか出てこないんですけど、本当に良かった…待ってて良かった…あさイチで見に行って良かった…この作品が好きで良かった~っ!! 圧倒的迫力の映像美、音、演技、全てが絡み合って最高のエンタメ作品になっていると思います!! 長いですけど(約3時間)、私は朝と夜の2回見ましたw 2回目は落ち着いて見られたので周囲の反応も含め諸々を確認しながら見ることができたのでよかったです。それに、漫画だとたった一コマのこのシーンがあんなふうになったのかとか、この技はそういう感じなのかとか、静止画だったものを動く映像で見られることの良さがぎっしり詰まっていたと思います。もちろん無限城の無限さ(なんだそれは)とか、訳の分からない構造とか、そこをカラス視点(だよね?)で進んでいくスピード感やアトラクション感なんかがどこかのテーマパークにあるライド的なエンタメ感を醸し出してたのもよかったし、基本的に原作にすごく忠実でオリジナル要素が少な目なのも私的には良かったです。おまけにその少ないオリジナル要素がまたファンの心理をよくわかっていらっしゃる~って感じでさぁ~。個人的に今回の映画は全方位に向けて配慮されていたというか、誰のファンでも楽しめる要素のある安心安全の映画だと思う。と言うわけで、いくつかのパートに分けて感想を述べますね。

オープニング

原作の無限城編はとにかく涙なくしては読めないんですけど、私はオープニング(岩柱のシーンに続くAimerさんの曲と共に流れるシーン)で早速泣きました。別に悲しいのではなく、映像と曲の雰囲気がハマってカッコいいだけに感極まったと言うのがぴったりの表現です。知らない間に涙が頬を伝ってました。「あぁ、ようやくここまで来たんだな」ってなったというか。でも周囲は誰もまだ泣いてないし、いきなり号泣で涙をふくのも憚られたので流れるままに…。結果、服の胸元が濡れた…(そして上映中ずっと濡れてたw)。タオル持って行ってたのにねw

おば♡みつが手をつなぎました

彼らを愛する人たちへのサービスだったのでしょうか。冒頭で無限城に落ちていく際に二人は手をつないで落ちていくんですよ(♡映画オリジナル♡)! そして鬼を薙ぎ払う伊黒さんに♡な蜜璃ちゃん。走っていく蜜璃ちゃんの刀が♡だったのが可愛かったです。実は私、原作を初めて読んだときに一番泣いたのがこの二人の最期なんですよね。少女漫画を読んで育った人なら絶対そうなると思う。だって、色々抱えつつもお互いに対する気持ちはピュアで真っすぐで優しいんだもん。そんな二人の来世の約束に泣かないでいられる人なんているんでしょうか? それにしてもこれ、大画面で見たら号泣必死でしょうね…(予想泣き)。

童磨VSしのぶさん

ここは無限城の最初の(私的)泣き所です。何が泣けるって、しのぶさんが初めて素の感情を露にするところですよ。姉を殺されたことへの怒り(「この羽織に見覚えはないか」と言うセリフでもう泣く)、体が小さく首を切ることができない自分に対する怒りやふがいなさとそれを持つ者への羨望(那田蜘蛛山では「私、ちょっとすごい人なんですよ」と言っていたのに)、童磨に切られてしまい痛みや苦しさに諦めてしまいそうになる自分への叱咤(カナエさんの姿をとっていたけどあれはしのぶさん本人の気持ちでもあると私は思っている)、どれも痛々しい。それでもやると決めたことはやるんだと童磨に向かっていくその姿には悲壮感と同時にしのぶさんの気持ちの強さも伝わってきました。…自分の死を計算に入れた童磨打倒作戦ですもん。私がカナヲちゃんでもわぁぁあ~~~って叫ぶと思う。でも大丈夫、しのぶさんの思いはちゃんと伝わっているから~(泣)。

優しさの種類

鬼滅の刃界で情けない男代表みたいなキャラの善逸ですが、無限城では一味違います。今までは恐怖が頂点に達すると昏倒して意識不明のままスゴ技を発揮していましたが今回は全然起きてるし、何より表情が違う。キリッ! 個人的には数多いる剣士の中で善逸の構えが一番カッコいいと思っているんですけど、今回は技の様子もしっかり見ることができたのが良かったです。光が印象的に使われていてカッコよかったですよ。

ココでの泣き所は、兄弟子として尊敬していた獪岳を切ったところですね。これ、とある方と話したことがあるんですが、かまぼこの三人(炭治郎、善逸、伊之助)は三者三様なんですよ。炭は鬼になったねず子を殺さずにもとに戻そうとした。伊之助は鬼になった炭を切れなかった。善逸は鬼になった兄弟子を切った。状況もまちまちなので一概に比較は難しいですが、それぞれの対応に個性がでてるよね~って。どれもその人なりの優しさの部分だと思うけど、一番痛みを伴うのは多分善逸タイプ。それも一生、消えない痛み。こういうのは相応の覚悟と信念と心の強さが必要だろうし、ある意味その人の闇の部分となって油断すると健康な部分を侵食してしまうのではないかとも思ったりして。じいちゃんと獪岳は善逸にとって疑似家族だったと思うので、兄が鬼になりそのせいでじいちゃんが苦しんで死にそのカタを自分がつけざるを得ないというこの展開は本当に悲劇だと思う。まぁ、獪岳が人として未熟と言うか、根暗の陰キャで性格ネジくれていたからあまり同情心も湧かなかったのが唯一の救いと言えるかも。あと、じいちゃんが善逸に向かって「儂の誇りじゃ」と言うシーンで会場の人が一斉に鼻をすすったのはちょっと面白かったです(泣けるもんね、あのシーン)。

スカウトマン猗窩座と判断の速い富岡さん

誰彼となく「鬼にならないか」と声をかけていた猗窩座ですが、やっぱり今回のメインはこの方でしたね。鬼の中でも人気があるんだろうなと思います。戦闘狂のように見えて、実はとびきり情の深い人だったんだというのがもうね…最後にようやく心を取り戻し恋雪ちゃんに号泣して謝るシーンで隣に座っていたおじさまが泣いていましたw いや、わかるよ。あれは泣くよね。私も泣いたし。

今まであんまり考えて読んでこなかったんですけど、改めて見てみると猗窩座って最初からちゃんと「自分自身を許せなかった人」として描かれていたんだなと気付かされました。鬼になった経緯から自滅するまでの流れが何の不自然もなく受け入れられた。すごいな~、キャラをちゃんと描くってこういうことなのかなぁなんて思いながら見てました。あと、猗窩座は戦闘シーンの体の動きがすごくカッコいいのでそこは見所の一つだな~って思います。早すぎて目が追いつけないけどねw

あ、忘れるところだったけど、今回は義勇さんのサービス回(?)でもありました。生殺与奪以来今まであまり活躍回がなかったけど、今回はもうこれでもか! っていうくらいかっこいい義勇さんが詰まってましたね。ファンの人は嬉しいだろうな。個人的に、吾峠呼世晴先生のデビュー作(鬼滅のプロトタイプ作品)の主人公は、ベースに義勇さんが入っている気がするんだよね。その流れから言うと本編(?)でも義勇さんは重要な役目を果たすんだろうなと勝手に思っていたから、無限城編の活躍は納得でした。特に判断が早くて、さすが鱗滝さんに鍛えられただけのことはありますw

三章分の構成が見えた!

実を言うと、無限城三部作はエピソードをどこで切って一つの作品にするか自分的に読めていなかったんですけど、第一章を見てだいたい固まりました。原作にほぼ沿っているという点を考えても、第二章は上弦の一戦まで、第三章が無惨戦ですね、きっと。あ~、最後の最後に現代のお話が入るかどうかはわからないな…入るかも? もう、今の時点で続きが待ちきれない!ってなってますが、逆に考えるとそれで終わってしまう事になるのでそれはなんかちょっと辛い…(涙)。本当に終わってしまった時、自分は何を思うんでしょうね~。好きな作品であることに変わりはないだけに、寂しさが勝ってしまうのか、感慨深い思いに駆られるのか…何年後かは分かりませんが、その時を静かに(?)待とうと思います。

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